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子ども、特に乳幼児は体温調節機能が大人よりも未発達な為、熱中症に気をつけるべきです。
子どもは自分から症状を訴えないことも多いので、大人が気づいてあげることが大事です。
深刻な場合は、小さい子供でも死に至るケースもあるので、甘く見てはいけません。
発症確率を大きく低下させるための予防方法についてもご紹介します。
2013年のデータに夜と、熱中症により救急搬送された人数は、およそ6万人に上りました。
熱中症は7月上旬から現れ始め、7月下旬をピークとして全国で頻発しています。
近年では熱中症による死亡者も増えており、2010年には1745人に上りました。
その中でも多い年齢層が、男性では0 ~ 4歳、15 ~ 19歳、60 ~ 64歳および80 ~ 84歳です。
一方、女性では0 ~ 4歳と80 ~ 84歳を中心とする年齢層で多くなっています。
熱中症と聞くと、外で発症するイメージかもしれませんが、2013年は室内の発症がおよそ50%でした。
高齢者の場合は特にその傾向が強いですが、0〜6歳でも、男女共に3割は室内で発症します。
熱中症の症状で最も危険なのは、体温が高い、皮膚が赤い、ズキズキとする頭痛、めまいや吐き気、意識に障害があるなどのケースです。
これらの症状はかなり重度の症状なので、すぐにでも病院へ搬送してください。
軽度の症状としては、立ちくらみや筋肉の痛み、手足の痺れ、気分の不快などがあります。
中度の症状としては、頭痛や倦怠感や虚脱感(体がぐったりする、力が入らないなどがあり、「いつもと様子が違う」程度のごく軽い意識障害を認めること)などがあります。
意識はあるが、これらの症状が見られる場合は、すぐに涼しい場所へ移動してください。
その後、脱衣と冷却を行い、水分、塩分の補給が必要です。
意識がはっきりしない場合は水分が気道に流れ込んでしまいますし、吐き気がある場合は、水分や塩分は経口ではなく点滴が必要なので、自分で対応せずに救急車を呼びましょう。
子供は、大人よりも発汗能力が未発達なため、深部体温が急激に上昇しやすい傾向があります。
顔が赤くなっていたり、汗がひどい場合は深部体温が上がっていることが予想されますので、涼しい所で休憩してください。
外での遊びに夢中になってしまい、自分の体温の上昇や変化に気づかなかったり、何も訴えないこともあります。
普段からの声がけをしてあげて、自分で適度に水分補給を取るように、覚えさせることが親の役割です。
よく外で遊ぶ子よりも、外遊びに慣れていない子が、急に暑い外で遊ぶ時は特に注意が必要です。
子どもは適切な着脱、服装選びに関する知識を持っていないため、適切な服装を選んであげましょう。
参考サイト:環境省「熱中症予防サイト」http://www.wbgt.env.go.jp/heatillness_manual.php