子育ては誰にとっても大変なことですが、「人間の子育て」は他の動物と比べても一番大変であることを知っていますか?しかし手間がかかる分、「経験」によって大きく成長してくれることが、喜びでもあります。
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可愛い子には旅をさせよということわざを聞いたことがあると思います。意味は、
我が子が可愛いなら、親の元に置いて甘やかすことをせず、世の中の辛さや苦しみを経験させたほうがよいということ。
昔は交通機関が整備されていなかったから「旅」=「厳しいこと」だったため、本来伝えたい意味としては苦しみや大変なことをあえて経験させてあげることがその子のためになるという意味。
実はこのことわざは脳科学的にも正しい理論だったのです。昔の人はすごいですね。
人間の子育てはとにかく大変です。他の動物と比べても最も手がかかります。親がいなければ赤ちゃんはまず何もできません。他の動物では違います。
例えばヒヨコは、生まれた瞬間から「高い場所から落ちたら危険」ということが本能にインプットされています。人間の赤ちゃんにはそのような危険察知能力が初めからは備わっていません。
つまり、生まれた瞬間の初期能力は人間よりもヒヨコの方が高いということになります。だから、人間の子育てはとても大変なことなのです。
その代わりに、経験をすることによる「成長」は、どんな動物よりも発達しています。色々な経験をすることにより、
が人間の特徴です。人間は、スポーツ選手として身体能力に特化する成長もあれば、音楽や芸術などの感性の分野や、コミュニケーション能力、数学的な能力など、能力の柔軟性は無限大です。
どのような成長の仕方をするかは、「どんな経験をするか」が大きな鍵を握っています。
子供が成長してゆく過程では、必ず失敗する経験や、自信を失うこともあると思います。しかし、「失敗は成功の母」とも言います。失敗こそが最良の教育になる場合もあります。失敗があるからこそ、それを乗り越えた時に、本当の自信が生まれるのではないでしょうか?
そして、人は経験したことからしか、本当には理解をできません。例えば、苦しみを知っているからこそ、誰かの悲しみに本当に共感してあげられる『優しさ』を持てるようになると思いませんか?
以下の図は、自己実現を達成するためのピラミッドです。自己実現できる子を育てるためには「結果・成果」が必要です。その前には、目的に向けた行動やどの道に進むかの「選択」があります。そして「性格や能力」も知らなければなりません。
しかしそもそも経験をしたことがなければ、どんな能力があるかも分かりません。天性の音楽の才能があるとしても、楽器に触れることもないような環境で育ってしまえば、その才能が陽の目をみることはありません。
だから可愛い子供にこそ、色々なことにチャレンジ、経験させることが大事なんですね(^_^)
『パパは脳研究者 子供を育てる脳科学』