もはや現代病の一つとも言える花粉症。。。昔はかからなかったどころか、
「周りにも花粉症の人なんていなかったのに、なんで?」
と思っている方もいるのではないでしょうか?それもそのはず、花粉症の患者数はどんどん増加しているのです。花粉症環境保健マニュアルの全国の耳鼻咽喉科医とその家族を対象とした2008年(1 月~4月)の鼻アレルギーの全国疫学調査によると、
アレルギー 性鼻炎全体の有病率は39. 4%であり、花粉症全体の有病率は29. 8%、そし てスギ花粉症の有病率は26. 5%でした。(※1)1998年に比べて、それぞれで10%ほど上昇しています。
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林野庁のHPの記載(※2)によると、
昭和20年代半ば(1950年代)から昭和40年代半ば(1970年代)にかけて毎年30万〜40万haの植林が行われています。高度経済成長の木材需要に応えるための政策でした。
スギやヒノキは成長が速く、建築用途に適していて経済性も見込めるため、これらの人工林が造成されたそうです。そしてこのころから、花粉症患者が現れ、患者数は増加を続けています。
「花粉症の父」と称される齋藤洋三が1963年前後から目や鼻にアレルギー症状を示す患者が増加したことから、1964年に「栃木県日光地方におけるスギ花粉症 Japanese Cedar Pollinosis の発見」という論文を発表。これが公式なスギ花粉症の発表とされている。(wikipediaより)
近年の都市化も花粉症を悪化させる原因と言われています。アスファルトやコンクリートの地面では、土や花粉が分解されないので、何度も花粉が再飛散してしまいます。
さらに、排気ガスに含まれる微粒子(DEP)にはスギに対する抗体を増加させ、人体が花粉に過敏になってしまうという研究報告もあります。(※3)
花粉量が多い都道府県 | 花粉量が少ない都道府県 |
山梨県 | 沖縄県 |
長野県 | 北海道 |
高知県 | 鹿児島県 |
全国の杉花粉症の有症率(2003科学評論社『アレルギー科』より)
上記の表にも表れているように、開けた海沿いの都市の花粉の飛散量は少なく、スギ抗体への影響も半減します。
逆に関東平野などは周りが杉の植栽地に囲まれており、東京、埼玉、千葉、などの都市部はあらゆる方向からの花粉が飛んできてしまいます。
花粉症の原因の一つは、食生活による免疫の低下も指摘されています。その中で、花粉症に効くと言われている食べ物をご紹介します
レンコンには、免疫物質のIgEを抑制し、消化機能も促進することで花粉症の症状を緩和させることが、埼玉医科大学医療保険学部教授・学部の和合氏の研究で明らかにされています。(※4)
筑波大学の研究では、バナナを定期的に摂取することで、スギ花粉症が改善されることが確認されています。(※5)
バナナには抗酸化作用、抗炎症作用、抗アレルギー作用などを有する成分が含まれます。研究の結果、バナナがIgEを介する即時型アレルギー反応を抑える可能性が示唆されました。
厚生労働省による調査で、ヨーグルトには花粉症を緩和する効果があることが発表されています。
ヨーグルトで腸内環境を整えることで、善玉菌と悪玉菌のバランスを整えることができます。腸内環境の改善は、免疫の改善も期待できます。(※6)
厚生労働省の民間医療の調査で、甜茶の花粉症改善効果が示されています。(※6)
(※2)『平成22年度 森林・林業白書 第1部 第III章 第1節 多様で健全な森林の整備』
(※3)『環境儀』(国立環境研究所)
(※4)和合治久公式サイト