【WHOで1日25gまで】砂糖の3大健康リスクと対処法

【WHOで1日25gまで】砂糖の3大健康リスクと対処法

つい食べてしまうスイーツ。健康リスクの代償は大きい。

スイーツやチョコレート、ケーキなど、甘いものを食べると、体の疲れが吹き飛ぶ気がしませんか?

街中のカフェ、スーパーやコンビニなどいつでも気軽に買うことができますし、甘いものを食べるとリラックスもできるし、日頃のご褒美にしている人もいるかもしれません。

しかしそれらに含まれる砂糖には健康リスクがたくさんあり、WHOでも制限の摂取を推奨しています。

WHOでは砂糖は1日25gまでとするガイドラインを発表

2015年のWHO(世界保健機関)のプレスリリースで、新たなガイドラインが発表されているのをご存知でしょうか?このガイドラインでは、大人も子供も、1日の砂糖の摂取量を25gまでにすることを推奨しています。過体重、虫歯、肥満など、健康上のさらなるメリットを提供するガイドラインとしています。(http://www.who.int/mediacentre/news/releases/2015/sugar-guideline/en/ WHOより)

砂糖の定義とは

ここで言われる砂糖とは、遊離糖類と言う、「製造者、調理者または消費者が食品や飲料に添加する単糖類(グルコース、フルクトースなど)および二糖類(スクロースまたは砂糖など)および蜂蜜、シロップ、フルーツジュースおよびフルーツジュース濃縮物」のことを指しています。

どのようなものが含まれるかは、以下の表をご覧ください。

含まれるもの ケチャップなどの調味料(1杯4g)・清涼飲料水や缶コーヒーなど・スーパーやコンビニなどの菓子パン/惣菜に含まれる砂糖
含まれないもの 新鮮な果物や野菜の糖、および牛乳中に天然に存在する糖

量は1日25g

例えばコーラの場合、写真の右から順番に、39g、65g、108gの砂糖が含まれているそうです(角砂糖が1つ4g)。こうして見ると、気づかないうちに砂糖をたくさん摂取していることが分かります。

(http://www.sugarstacks.com/ Sugar Stacks参照)こちらのサイトでは他にも様々な食品の砂糖の量が紹介されています。

砂糖が与える3つのリスクとは

血糖値の上昇で様々な疾患を招きやすくする

砂糖に限らず、ご飯やパンなどの糖質を摂ると、体の中では血糖値が上昇します。血糖値が高い状態が続くのは体によくないため、体は、膵臓からインスリンというホルモンを分泌することで、血糖値を下げて元に戻そうとします。

しかし精製された砂糖の場合は、より急激に血糖値を上げます。

その分、インスリンも大量に分泌され、血糖値は正常値以下にまで下がってしまいます。

つまり、低血糖状態です。今度は血糖値が低いので、さらに糖質を求めるようになってしまいます。甘いものをどんどん摂取する悪循環に陥ることになります。

さらに、毎日大量のインスリンが分泌されると体も慣れてきて、インスリンに対抗を持つようになります。血糖値が下がりにくくなると、高血圧、糖尿病に繋がりやすくなります。

粥状(じゅくじょう)動脈硬化

粥状動脈硬化とは、血液がドロドロになっていて動脈が詰まりやすい状態のことです。血管の中には、栄養を運搬するコレステロールが存在します。しかし、コレステロールと糖が結びつくと、ドロドロとした粥状物質になります。これが血管の内側に溜まると、動脈が狭くなってしまい、他の病気も引き起こす原因になります。

老化の原因に

老化に関する研究で注目されているのが、AGE(糖化最終生成物)という有害物質です。AGEは、タンパク質と、過剰になった糖が結びつき、体温で熱せられたものです。AGEは体内で細胞を傷つけ、感染症、がん、アレルギーにかかりやすくします。

砂糖や甘いものを我慢する2つの方法

健康のため、ダイエットのために、甘いものを控えなければ!と思っている方は、少なくないのではないでしょうか?しかし、つい、間食をしてしまったり、自分へのご褒美として食べてしまったりということはありませんか?そんな時の対処方法をお伝えします。

依存性があることを知る

砂糖には、ドラッグやタバコ、アルコールと同じように依存性があるという報告があります。

砂糖依存症(さとういぞんしょう、Sugar addiction)とは、砂糖などの甘味料を多く含む甘い飲料食品の過剰摂取によって様々な罹患症状を発現させる依存症の一種である。ーーー2008年の研究「砂糖依存症の臨床根拠:砂糖の周期的な過剰摂取に関する行動神経化学的機能」でも、砂糖が脳内ドーパミンオピオイドに作用し、依存症となる可能性についての臨床根拠が得られており、「乱用」「離脱症状」「渇望」「交差感作」の四つの過程において行動主義的に砂糖乱用が強化因子として作用すること薬物依存との比較などを通じて立証された。ーーー(wikipediaより)

肥満や糖尿病などをはじめとする合併症を引き起こす可能性も示唆されています。

カリフォルニア大学サンフランシスコ校の内分泌学者ロバート・ラスティグ氏は、カロリーの問題ではなく、砂糖の大量摂取は毒であると述べています。

他の甘味を摂る

しかし、どうしても甘いものを食べたい時ってありますよね?そんな時のおすすめをご紹介します。

カカオ成分の高いチョコレート

高カカオチョコレートは、普通のチョコレートに比べて、糖質が低いため急激に血糖値を上げません。さらに、カカオに含まれるポリフェノールが、高血圧の改善に繋がることが確認されています。(産経ニュース参照:http://www.sankei.com/life/news/161111/lif1611110009-n1.html

フルーツ

果物には単糖類である果糖が含まれていますが、他にもぶどう糖やショ糖、二糖類、多糖類なども含まれます。微量栄養素としてビタミンやミネラル、食物繊維、抗酸化作用のあるフィトケミカルなどの有効な栄養成分も含んでいます。

果物も果糖であるため、食べ過ぎると、糖の過剰摂取を招きます。そして果糖はブドウ糖よりも満腹感を感じにくい特徴もあります。

しかし、果物から摂取すると同時に水分も多く摂取するため、食べ過ぎにくいと言われています。(All About「果糖は太る?ブドウ糖と果糖の違いと注意点」 参照https://allabout.co.jp/gm/gc/438395/2/

まとめ

しかし、甘いものを食べると落ち着いたり、一時的に集中力が高まることもありますし、我慢がストレスに繋がることもありますよね?

今の生活の中では、よほど自給自足のような生活をしているか、時間とお金をかけて食材選びをしないと、正確に砂糖の量を把握することは難しいのではと思います。それだけ、今の社会にはどんな原材料がどれだけ使われているかが分からない既製品が溢れています。

逆に悩みすぎてそれがストレスになってしまっては元も子もありません。しかし、大切な家族の健康を守るために、小さな積み重ねが必要なのではないでしょうか。将来の健康状態を予測することはできませんが、日常の小さな選択で、

  • 昨日はクッキーだったおやつを、今日は新鮮な果物にする。
  • スーパーやコンビニでも、値段だけでなく、成分表示を見てみる。
  • 砂糖や人工甘味料の多い清涼飲料水ではなく、地元で売っている100%ストレートのジュースにする

などなど、小さな積み重ねで、将来の家族の健康状態が変わるかもしれません。

 

参考一覧

日本医師会
https://www.med.or.jp/chishiki/doumyakukouka/002.html

一般社団法人日本糖質制限医療推進協会
http://www.toushitsuseigen.or.jp/carb-restriction

『1日3食をやめなさい』内海聡(2014年)

AGE測定推進協会
http://www.age-sokutei.jp/about/

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