齋藤:こんにちは!本日は滋賀県栗東市の「とりごえ整骨院」さんにお邪魔しています。スタッフが実際に施術を体験しながら、インタビューをして健康にまつわるお話を勉強させていただきたいと思います。宜しくお願いします。本日のテーマは「砂糖」です!
鳥越院長:宜しくお願いします。今日は砂糖がテーマと言うことでしたが、、、例えばアレルギーとかアトピーも砂糖が原因なことが多いってご存知でしたか?
齋藤:スタッフの方が、イカのアレルギーなんですが、小5ぐらいに発症したらしく、、、
鳥越院長:アレルギーって難しいもので、抗体反応として捉えられるものなんですね。
砂糖はそれがひどい場合が多いんですよ。一度出てきてしまったアレルギー反応体を守るために起こっているので、ただそれが重度に出てくるっていうのは過剰に起こりすぎてるんですよね。
例えば悪者をやっつけるために抗体とかアレルギーって起こる訳じゃないですか。
で、倒してくれるんですよね。それで終わりっていうのが普通なんですけど。
砂糖が体に入って腸で分解される過程で、ヒスタミンっていう炎症を起こす成分が過剰に生産されてくるんですよ。
それのせいでひどく抗体反応が起こってしまうなので、そのアレルギー症状がきつく出たりだとか。
http://karada-naosu.com/category19/entry86.html (ヒスタミンがアレルギーの原因になる事の参考記事。川本診療所。)
齋藤:花粉症とかもですか?
鳥越院長:花粉症とかもそうですね。
花粉症の症状がきつくて仕方ないという人は大概、原因は砂糖ですから。
糖質をある程度コントロールしてあげれば、花粉症の症状というのは引いていきます。よっぽどひどくないかぎりそれで治るから。
僕の友人がひどくて一回相談来たので、どうしたらいいって言わたから砂糖やめろって言って、砂糖辞めさせたんですよ。
齋藤:結果はどうなったんですか?
鳥越院長:1年目で症状が半分ぐらいになって、2年目なんかほとんど出ないって言ってました。
目がかゆいとか、喉がいがいがすることは多少はあっても、前みたいにひどかっないって言ってるので、それはやっぱり砂糖の影響かなと。
齋藤:でも1年とか2年砂糖やめるって、普通の生活してたら、なかなか難しいと思うんですけど、そこはやっぱり心のコントロールの問題なのでしょうか?
鳥越院長:そうですね。やっぱり「自分がどれだけその症状が嫌か」っていうことですよね。
もう本当にひどくて、涙で目が見えないっていう人だと、車運転してる時の大変だとか、常にくしゃみが出続けて日常生活もままならない、っていう状況になってたんで。
そうなってくると、やっぱりちょっと「砂糖やめな」というところからスタートして、やめたら1〜2週間くらいで「あれ?結構いいかもしれない」っていうふうになって、その最初の1〜2週間ぐらいで効果が出ると楽しくなってきて、続けられるようになっちゃんですよね。
目に見えてその作用が分かるっていうのが大きいと思うですけど。
ただ、分かりにくい人もいるので、その場合はなかなかしんどいかもしれないですけど、止めたらほんといろんなことが変わってくるんで。
齋藤:例えば他にどんな変化がありますか?
鳥越院長:例えば女の人で言うと肌荒れしない、便通も良くなる、後は今までアレルギー症状が起きないとか、生理痛も楽になるとか、あと関節痛いとか、筋肉痛になりやすいとか。
そういう節々の痛みも起こりにくくなったりします。まぁそれも砂糖を分解するためにビタミンBをたくさん使うんですよ。
ビタミンBは筋肉を成長させたり、筋肉を保つためにすごく必要な栄養素なんですけど。そのビタミンBを、「砂糖を代謝する」ために一杯使っちゃうと、筋肉に栄養がいかなくなる。だから常に体がだるい状態になる。
http://gooday.nikkei.co.jp/atcl/column/14/091100012/121100005/ (「疲労回復、集中力アップにはビタミンB群をガッツリ摂る」松倉 知之(まつくら ともゆき)日本形成外科学会・日本美容外科学会・日本整形外科学会・国際形成外科学会専門医、医学博士。)
齋藤:ということは砂糖を食べ過ぎると筋肉が付きにくくなるんですか
鳥越院長:「筋肉が付きにくい」というよりも「筋肉の疲れがとれにくくなる」。
齋藤:ああ、なるほど。
鳥越院長:筋肉に栄養が行きにくい。常に体がだるいという状態になりやすいと。
しかし一般的に、砂糖は脳に栄養を与えるとかって言われたりするんですけど、まあ、脳に栄養を与えるのは「糖」であって、「砂糖」ではない。
砂糖は「栄養ゼロの高カロリー食品」ですからね。リスクしかないもの。笑
ホワイトドラッグって言われるくらいだから、言ってしまえばもう、麻薬に近い。依存性が高いんですよね。
https://eonet.jp/health/healthcare/health71.html (「甘いものがやめられない砂糖依存症」 監修:福本認知脳神経内科)
齋藤:ではその代わりにどんな糖を摂るのがオススメなんですか
鳥越院長:摂って良い糖なんてないんですよね
齋藤:え、じゃあ糖が脳に栄養を与えるとかいう問題はどうすれば、、、
鳥越院長:まあ、めっちゃ難しい話をしてしまうと、砂糖は二糖類というやつなんですよね。
齋藤:あぁ、なんかで聞いたことはあります。
鳥越院長:なんか聞いたことあるでしょ?
基本的には、例えばデンプンというのから始まって。
でんぷんはご飯ですよね?ご飯とか炭水化物ですけれど、それを噛む事で唾液の中にあるアミラーゼで分解されます。膵臓から出る膵アミラーゼにより消化が進行して、
今度は小腸にあるマルターゼやスクラーゼによってブドウ糖や果糖のような単糖類に分解されて、小腸から吸収されます。
齋藤:多糖類から単糖類に変わってゆくと。
鳥越院長:その単糖類になって初めて吸収されるんです。
でも砂糖って最初から二糖類なので、すぐ単糖類に分解されるから血管に吸収されるのが早いんですよ。
<図:糖の分解について>
そうすると一気に栄養を与えてくれるから、一瞬活性化します。
だから、例えば線香花火みたいに、いきなりパチパチパチって燃えて、パッと落ちちゃうっていう状態になるので、すぐ切れちゃう。
ずっと以前に供給され続けるっていうものではないですよね。
これがご飯とかだと、分解するのに時間がかかるから、常に栄養供給されている。ゆっくりとを長時間かけて吸収される。だから低血糖っていうのが起こらないんですよ。
齋藤:砂糖よりも血糖値の乱降下がしないと。
鳥越院長:そういう「低血糖を作り出す状況」にならないんですよね。
で、特にダイエットとかも連動してくるんですけど、ダイエットするとき何が一番大事かというと、よくダイエットに失敗する人が陥っているのは、血糖値のコントロールができていない事なんですよね
齋藤:ははあ。
鳥越院長:どういうことかというと、血糖値っていうのは高くなりすぎると問題があるんですけど、低くなりすぎるとこの倦怠感とか、栄養が枯渇することで筋肉とか肝臓とかから栄養回すんですよ。
齋藤:本来必要だったところから、回してしまう。
鳥越院長:そう。蓄えているところから持ってきます。そこを使われると余計に体がしんどくなる。ていう状態。要は筋肉とか肝臓とかっていう所から取り込もうとするから、内臓皮膜になったりとか皮下脂肪が大量についたりとか。
そこで今度は糖質がたまに入ってくると、胃もここぞとばかりに一気に取り入れようとする。
齋藤:砂糖はやっぱりはやめるといいんだなあ。あとは、ゆっくり血糖値が上がる多糖類をとると言うことですね。
齋藤:シュークリームとか甘いものは食べられないですね。笑
鳥越院長:シュークリームは、、、そうですね〜。あんまり食べられないですが、唯一救いの手を差し伸べるとすればあんこ。
齋藤:え、あんこって砂糖いっぱい入ってるんじゃないですか?
鳥越院長:そう砂糖の塊なんですよ。だから本当はダメなんですけど。笑
日本人のすごいところで、小豆って血糖値の上昇を抑えるんですよ。
なので砂糖は大量に入ってるけど、小豆でおさえてくれるから一気に血糖値が上がらない。ゆっくりとしか上がっていかないですよ。
(https://kenka2.com/articles/1183 【解説】加藤淳(北海道立総合研究機構道南農業試験場場長・農学博士)
齋藤:あ、そうなんですね。
鳥越院長:なので血糖値のコントロールがしやすいから、洋菓子と比べてパンチがないので血糖値の乱高下っていうのが起きないんですよね。
徐々に徐々に供給されてくるから、持続性はある。砂糖はたくさん来ちゃうんですけど(笑)
でも洋菓子よりは、ゆっくり吸収されるから、良くはないんだけどまあ、、、
齋藤:まだましですか。
鳥越院長:そう、まだマシ。
ただ甘いものが欲しくなるっていうのは必要な要素が足りてない場合が多いです。
ケイ素とか、リンとか、、、体の中に足りてないと、砂糖が異常に欲しくなったりとか、代謝する時に使う必要な栄養素なんですけど、栄養素が足りてないとその反動で、別の物を欲するっていう。
わかりやすく言うと貧血の人って、鉄が足りないんですけど、貧血気味の女性とか氷かじりますよね。
貧血の人って冷たい氷食べたがるんですよ、まあ味覚反応とか、味覚異常とかって言ったりするんですけど。(https://doctors-me.com/doctor/mental/19 「氷食症」)
それをサプリメントで補うのもいいんですけど、まあ普通の食事でとったほうがいいかなぁという感じですね。
また砂糖はアレルギーとか、アトピー、免疫関係に問題ができますし、後はどうですか、骨ももろくしますね、だから成長障害にもなってきますし、子供にはあんまり砂糖与えすぎないほうがいい。
最近の子供が骨おりやすいっていうのほぼ砂糖のせいだと思いますね。
齋藤:骨折して来られる子供はやっぱり多いですか。
鳥越院長:そうですねー多いですね。増えているのはやっぱりその砂糖かなと思いますね。で、後はビタミンが不足しているので、風邪引きやすい。砂糖をとることが万病のもとだったりしますただ、欲しくなるのが、砂糖なんですけどね。(笑)
齋藤:なんでそんなに身体に悪いものを、身体は欲してしまうんですかねー。そこはやっぱり意思の力で我慢するしかないのでしょうか?
鳥越院長:気持ちとかというと、東洋医学の話を出してくると、意外と連想ゲームなんですけど、甘いものが欲しいっていうのの連想ゲームで、それを転写するもの考えればいんですけど、
「甘いのが欲しい」っていうのは「甘えたい」っていう感じになるんですよ、例えば。
一人で根詰めてバーって仕事とかしてるとかっていうのは、結構人に頼れなかったりするからで、仕事を振りたいんやけど、振れないっていう感情とかを転写するのが甘い物だったりします。
だから、その辺の問題がクリア出来ると、意外と砂糖がいらなくなるから、砂糖を取る量が減るときは、仕事もうまく回っているとか、、、、
食事だけじゃなくて、性格とか生活も繋がってくる。やっぱり感情の問題も連結してくるところなので。
砂糖が食べたいと思わない時期は意外と仕事もうまく回っていたり、甘えられてたりとか、、、
齋藤:精神の状態も食べたいものに関係してくるんですね。
鳥越院長:はい、今日の施術はこれで終わります。こんな話でよかったですか?
齋藤:はい!ありがとうございます。難しい話も簡単に例えてくれたので、面白かったです。とても勉強になりました。
<監修>
とりごえ整骨院 院長 鳥越孝一先生
<保有資格>
<HP・SNS>
とりごえ整骨院
皆さんは食品を選ぶ際に、成分表をどのくらいチェックしていますか?
よく見るという方は、「ブドウ糖果糖液糖」や、「高果糖液糖」という言葉を見たことがあるかもしれません。
これらは、炭酸飲料やスポーツドリンクなどのジュース類、プリンやゼリー、菓子パン、スイーツ、チューハイ、ドレッシング、アイス、調味料など、多くの食品に含まれています。異性化糖(コーンシロップ)と呼ばれています。
これら異性化糖は、日本農林規格(JAS)(http://www.maff.go.jp/j/kokuji_tuti/kokuji/k0000986.html)で以下のように分類されています。
- ブドウ糖果糖液糖:果糖含有率(糖のうちの果糖の割合)が 50 % 未満のもの。
- 果糖ブドウ糖液糖:果糖含有率が 50 % 以上 90 % 未満のもの。
- 高果糖液糖:果糖含有率が 90 % 以上のもの。
- 砂糖混合異性化液糖:上記の液糖に 10 % 以上の砂糖を加えたもの(その液糖がブドウ糖果糖液糖であれば、砂糖混合ブドウ糖果糖液糖)。
異性化糖液の作り方は、
トウモロコシやジャガイモ、あるいはサツマイモなどのデンプン(それぞれコーンスターチ、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉の懸濁液)を酵素で糖化させた後、含まれるブドウ糖の一部を別の酵素で果糖に異性化させたものである。(wikipedia)
つまり、デンプンを酵素で分解して工業的に作った、ブドウ糖と果糖の混合液です。
また、甘味度が高く、値段も安いことから、身の回りの食品で多く使われていると考えられます。
ーー砂糖の甘味度(甘みの強さ)を 100 とすると、ブドウ糖の甘味度は 65 – 80、果糖は 120 – 170 で、甘味度の強さは 果糖 > 砂糖 > ブドウ糖 の順である。そのため、果糖分 42 % のブドウ糖果糖液糖の甘味度は 70 – 90、果糖分 55 % の果糖ブドウ糖液糖は 100 – 120 である。ーーーー砂糖より甘みが口中に残りにくく、低温下で甘味度を増すので、清涼飲料や冷菓などに多く使われている。異性化糖は価格も安い(果糖分 55 % の果糖ブドウ糖液糖は砂糖の7割程度)ので、他に缶詰、パン、みりん風調味料などにも使われている。ーーー(wikipedia)
もともと、砂糖の代用品として、清涼飲料水などで広まりました。
(参照:独立行政法人農畜産業振興機構:https://www.alic.go.jp/joho-d/joho08_000544.html)
ダイアモンドオンライン「天然甘味料でも要注意!米国で使用制限広がる「異性化糖(果糖ぶどう糖液糖)」があふれる日本」でも、健康への悪影響が示唆されています。この記事では、ブドウ糖と果糖の代謝経路の違いなどが言及されています。
ブドウ糖と果糖は、どちらの糖質の中で最小単位である「単糖類」に分類されます。ブドウ糖はご飯やパン、麺類などの炭水化物に含まれ、果糖は果物や蜂蜜に含まれます。ブドウ糖と果糖では、代謝経路が異なります。
また、果糖の場合は、ブドウ糖に比べて血糖値をあげにくいため、インスリンの分泌も抑えられますが、満腹感が不足するとのこと。そのため、食べ過ぎを助長する可能性があります。食べ過ぎによる脂肪の蓄積は、様々な疾患を引き起こす可能性があります。
異性化糖に関しては、米国でも様々な論争が繰り広げられています。
AMA(米国医師会:American Medical Association)は異性化糖などの甘味料が健康に及ぼす影響を調べる独自の研究を奨励するとともに、消費者に対しては米国人のための食事摂取ガイドラインを遵守し、すべての高カロリー甘味料を制限するよう推奨しています。(参照:https://www.cocacola.co.jp/article/caloric-sweetener_04)
摂取過剰は健康に良くないことは、これまでの内容からも、想像に難くないでしょう。
日本では現状、異性化糖の制限や禁止運動などはありません。
しかし、摂取過剰になれば、脂肪を蓄積するという結果が出ている以上、肥満や疾患の予防、健康管理の為にも、ある程度の制限は必要かもしれません。
身の回りの非常に多くの食品に含まれているので、完全に避けることは難しいですが、普段から成分表をチェックするなどして、どのくらいの食品に含まれているかを調べてみてはいかがですか?
がんや糖尿病、心筋梗塞などの現代病の原因の一つとされているのが、生活習慣の乱れー中でも食生活は便利になった代償として、肥満率は高まりました。
そして最近話題になっているのが「糖質制限」だったり「食事制限」です。3食しっかり食べていればそれが逆に不健康なんではないかと不安になると思いますが、やはり適度な食事量はあるようです。
Laura Schmidt 氏(カリフォルニア大学教授)は、砂糖の過剰摂取はアルコールの過剰摂取と同じように体に悪く、アルコールのように税金をかけるべきと指摘します。
現代人に多い慢性疾患は、酒、タバコ、ジャンクフードだけでなく砂糖にも原因があり、専門家の間では人々を肥満にさせる「empty calories (空のカロリー)であると言われています。
[voice icon=” /wp/wp-content/uploads/2018/02/sayuri.png” name=”芝山さゆり” type=”l”]この50年で世界の砂糖摂取量は3倍になったそうです。それと同時に肥満率も急上昇しました。これほどたくさんの砂糖を摂取するようになったのは、歴史的にはほんの最近という事になります。
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(参照 :CNNニュースhttp://edition.cnn.com/2012/02/01/health/opinion-regulate-sugar-alcohol/index.html)
ダイエットや美容、健康被害リスクを下げるためにも、血糖値の急激な上昇をさせる食生活は控えるべきです。
食べる順番を変える野菜から食べると太りにくくなるという話を聞いたことがありませんか?野菜などに含まれる食物繊維には、腸内で糖質の吸収を緩やかにする事で、血糖値の上昇を防いでくれます。野菜や果物を先に食べる方法は、消化の点からも健康的になれます。
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脂質が最も血糖値を上げにくい脂質は三大栄養素(炭水化物、タンパク質、脂質)の中で最も消化に時間がかかり、 急激な血糖値上昇をさせません。しかし、肉や乳製品に多い飽和脂肪酸も、多すぎると逆効果なため、肉よりも魚を、そして揚げ物は控えめにしましょう。
(参照:http://www.club-dm.jp/prevention/hyperglycemia_006.html)
では糖質はやはり制限した方が良いのでしょうか?しかし、糖質は、3大栄養素の一つ(糖質、タンパク質、脂質)です。糖質は、穀類にも、野菜にも、お肉にも含まれているので、食材に含まれる自然な糖質を摂ることをオススメします。体への吸収がゆっくりと進むので、血糖値は急激に上昇しないためです。
健康のため、ダイエットのため、糖尿病改善などのために、糖質制限をしている人があなたの周りにもいませんか?近年話題になっている糖質制限とは、どのような食事方法なのでしょうか
[voice icon=” /wp/wp-content/uploads/2018/02/sayuri.png” name=”芝山さゆり” type=”l”]
厚生労働省が3年ごとに実施している「患者調査」の平成26年調査によると、糖尿病の総患者数(継続的な治療を受けていると推測される患者数)は、316万6,000人で、前回の調査よりも46万人以上増加しました。
また、食事制限プログラムが流行するなど、健康に対する大衆意識が高まったことも糖質制限が話題になる背景にあると考えられます。
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糖質はエネルギー源であり、グリコーゲンに貯蔵されます。
そして、普段の食事に含まれる糖質の量はこんなにあります。普段主食として食べているご飯やパン、麺類の糖質を角砂糖で換算した表です。白ご飯が角砂糖14個分というのは驚きですね!
糖質(g) | 角砂糖換算(個) | |
白米(1膳 150g) | 56 | 14 |
パン(1枚) | 35 | 9 |
うどん(1杯 200g) | 42 | 10.5 |
そば(180g) | 43 | 11 |
スパゲティ(200g) | 54 | 13.5 |
カレーライス(250g) | 75 | 19 |
口には砂糖のように甘く感じなくても、米や小麦などのでんぷんは、消化されてブドウ糖になります。ブドウ糖が小腸で吸収されると、すい臓から「インスリン」というホルモンが出て、筋肉や肝臓にあるグリコーゲンに貯蔵されます。
インスリンはを血糖値を下げる役割も果たします。ご飯やパンなどの高糖度の食事を摂取すると、一時的に血糖値が大きく上昇し、脳からはドーパミンが分泌し、「幸福感」を感じます。
次に、血糖値が上がったためにインスリンが分泌されると、血糖値が下落します。すると、今度は血糖値が下がりすぎて、糖不足の状態になります。同時にドーパミン量も減少し、ドーパミンの禁断症状が起こります。禁断症状とは、イライラ、抑うつ感、意欲低下、思考力低下などが起こります。
するとさらに高糖度の食事を摂りたくなり、摂取すると、、、
→血糖値上昇&ドーパミン分泌(幸福感) → インスリン分泌(血糖値&ドーパミン減少)
→ドーパミン禁断症状 →高糖度の食事
このようなサイクルに入ると、糖質に依存する体質になります。さらに、インスリンを大量に分泌することに身体が慣れてしまうと、次第にインスリンへの抵抗力ができてしまいます。これは糖尿病にも繋がる原因になります。
糖質制限食は、海外でも研究が進められています。
アメリカ糖尿病学会では、2013年の発表では、2年までの短期間に全エネルギーの40%未満を炭水化物とする穏やかな低炭水化物食が推奨されましたが、2014年の勧告では、血糖値コントロールには炭水化物カウント法などが重要だとされたが、カロリー源としての炭水化物・タンパク質・脂肪の最適なバランスは存在せず、個人個人の食生活や好みに合わせるべきだとされました。
イギリスや、スウェーデンでも、糖質制限に関する研究は進められています。
糖質制限が、必ずしも健康に良いことや、ダイエットになるかは個人個人の体質も関係してくると思われますが、過剰摂取を抑えるという意味では、有効かもしれません。
糖質が気になっている方は、普段の食事でどれだけの糖質を摂っているかを、意識するところから初めてみては、いかがでしょうか?
「〇〇制限ダイエット」のような食事方法は、現代には様々な種類、情報があふれています。
ある特定の食べ物を推進している方法もあれば、全体的に食べる量を減らすことで、健康を保っている人や、カロリー制限と健康についての研究結果もあるようです。
日経Gooday 2017年2月6日のオンライン記事では、星野リゾートの星野代表の記事が掲載されています。
(参照:http://style.nikkei.com/article/DGXMZO12350870R30C17A1000000?channel=DF140920160927)日経Goodayより
観光リゾート業界の第一線で活躍されている経営者の健康管理はどのようなものなのでしょうか。
年齢が上がるにつれて、誰でも基礎代謝が落ちていきます。
そこで星野代表は、1日1食の食事制限をすることで、高いパフォーマンスを維持し続けているといいます。
夕食のみを摂り、その時には好きなものを食べ、デザートも食べ、お酒も飲んでいるそうです。
1日1食にしてからは、体重も血圧も落ち、問題が解消されているそうです。
1日1食だけにすると、消化が早まり逆に太りやすいという話も聞くことがありますが、
これらの点について、星野代表は言及しています。
2009年のScience誌に掲載された、アメリカで20年間にわたって行われた、アカゲザル(7歳〜14歳)のカロリー制限の実験の話です。カロリー制限をすると、疾患の減少、老化を遅らせることが示されています。
この実験は、ウィスコンシン国立霊長類研究センターで1989年に開始されました。アカゲザルの平均寿命は約27年で、最大寿命は約40年です。アカゲザルの「カロリー制限グループ」では、毎月10%ずつ減らし、30%カロリーを減らした食事で、その後も続けていました。
「比較対照飼料グループ」ではカロリー制限をしませんでした。その結果、、、
カロリー制限した猿は、糖尿病、癌、心臓血管疾患、および脳萎縮の発生率を減少させた。これらのデータは、カロリー制限が霊長類の老化を遅らせることを示している。参照:http://science.sciencemag.org/content/325/5937/201
「Science」より
なんと、カロリー制限をすると、老化を遅らせ、各疾患も減ったそうです。
実験結果は、猿の見た目からも伺えます。カロリー制限グループは、目力もあり、毛並みも良く、体型も若々しいです。
A、Bは典型的な食事をした猿の写真。
C、Dはカロリー制限をした猿の写真
ーanimals on CR appeared subjectively younger than controls (Fig. 1, A to D)ー(カロリー制限をした猿は主観的に若そうに見える(図1,A〜D)。)
図Bは、加齢に伴う病気(糖尿病やがん、心血管疾患、脳萎縮など)からの生存率、
図Cは全体の(麻酔、胃の膨満、子宮内膜症、および傷害の合併症などの加齢とは関係のない死因を含む)生存率です。
赤いグラフがカロリー制限(Caloric Restriction)、青いグラフが制限していないグループです。
カロリー制限をしていないグループで、
38匹中14匹が加齢に関連する病気で死亡したのに対して、
カロリーを制限したグループで加齢に関連する病気で死亡したのは38匹中5匹だけでした。
カロリー制限をした猿の生存率が上がったのは、サーチュイン遺伝子、別名「長寿遺伝子」が刺激されたためと言われています。
それも長生きしただけでなく、肌もハリがあり、性機能も衰えにくかったということです。サーチュイン遺伝子は、人間も持っています。
人間とアカゲザルは同じではありませんが、小食が疾患の予防、健康増進になる可能性はあるのではないでしょうか。
小食にして、腸の中をデトックスするだけでも、代謝機能が活発になり、肌ツヤが良くなったり、体調が良くなることが期待できます。
日頃食べているものや、ついついつまんでしまっているもの、、、ついつい食べ過ぎてはいませんか??今の摂取カロリーを見直してみることが、健康への第一歩かもしれません。
スイーツやチョコレート、ケーキなど、甘いものを食べると、体の疲れが吹き飛ぶ気がしませんか?
街中のカフェ、スーパーやコンビニなどいつでも気軽に買うことができますし、甘いものを食べるとリラックスもできるし、日頃のご褒美にしている人もいるかもしれません。
しかしそれらに含まれる砂糖には健康リスクがたくさんあり、WHOでも制限の摂取を推奨しています。
2015年のWHO(世界保健機関)のプレスリリースで、新たなガイドラインが発表されているのをご存知でしょうか?このガイドラインでは、大人も子供も、1日の砂糖の摂取量を25gまでにすることを推奨しています。過体重、虫歯、肥満など、健康上のさらなるメリットを提供するガイドラインとしています。(http://www.who.int/mediacentre/news/releases/2015/sugar-guideline/en/ WHOより)
ここで言われる砂糖とは、遊離糖類と言う、「製造者、調理者または消費者が食品や飲料に添加する単糖類(グルコース、フルクトースなど)および二糖類(スクロースまたは砂糖など)および蜂蜜、シロップ、フルーツジュースおよびフルーツジュース濃縮物」のことを指しています。
どのようなものが含まれるかは、以下の表をご覧ください。
含まれるもの | ケチャップなどの調味料(1杯4g)・清涼飲料水や缶コーヒーなど・スーパーやコンビニなどの菓子パン/惣菜に含まれる砂糖 |
含まれないもの | 新鮮な果物や野菜の糖、および牛乳中に天然に存在する糖 |
例えばコーラの場合、写真の右から順番に、39g、65g、108gの砂糖が含まれているそうです(角砂糖が1つ4g)。こうして見ると、気づかないうちに砂糖をたくさん摂取していることが分かります。
(http://www.sugarstacks.com/ Sugar Stacks参照)こちらのサイトでは他にも様々な食品の砂糖の量が紹介されています。
砂糖に限らず、ご飯やパンなどの糖質を摂ると、体の中では血糖値が上昇します。血糖値が高い状態が続くのは体によくないため、体は、膵臓からインスリンというホルモンを分泌することで、血糖値を下げて元に戻そうとします。
しかし精製された砂糖の場合は、より急激に血糖値を上げます。
その分、インスリンも大量に分泌され、血糖値は正常値以下にまで下がってしまいます。
つまり、低血糖状態です。今度は血糖値が低いので、さらに糖質を求めるようになってしまいます。甘いものをどんどん摂取する悪循環に陥ることになります。
さらに、毎日大量のインスリンが分泌されると体も慣れてきて、インスリンに対抗を持つようになります。血糖値が下がりにくくなると、高血圧、糖尿病に繋がりやすくなります。
粥状動脈硬化とは、血液がドロドロになっていて動脈が詰まりやすい状態のことです。血管の中には、栄養を運搬するコレステロールが存在します。しかし、コレステロールと糖が結びつくと、ドロドロとした粥状物質になります。これが血管の内側に溜まると、動脈が狭くなってしまい、他の病気も引き起こす原因になります。
老化に関する研究で注目されているのが、AGE(糖化最終生成物)という有害物質です。AGEは、タンパク質と、過剰になった糖が結びつき、体温で熱せられたものです。AGEは体内で細胞を傷つけ、感染症、がん、アレルギーにかかりやすくします。
健康のため、ダイエットのために、甘いものを控えなければ!と思っている方は、少なくないのではないでしょうか?しかし、つい、間食をしてしまったり、自分へのご褒美として食べてしまったりということはありませんか?そんな時の対処方法をお伝えします。
砂糖には、ドラッグやタバコ、アルコールと同じように依存性があるという報告があります。
砂糖依存症(さとういぞんしょう、Sugar addiction)とは、砂糖などの甘味料を多く含む甘い飲料・食品の過剰摂取によって様々な罹患症状を発現させる依存症の一種である。ーーー2008年の研究「砂糖依存症の臨床根拠:砂糖の周期的な過剰摂取に関する行動神経化学的機能」でも、砂糖が脳内ドーパミンとオピオイドに作用し、依存症となる可能性についての臨床根拠が得られており、「乱用」「離脱症状」「渇望」「交差感作」の四つの過程において行動主義的に砂糖乱用が強化因子として作用すること薬物依存との比較などを通じて立証された。ーーー(wikipediaより)
肥満や糖尿病などをはじめとする合併症を引き起こす可能性も示唆されています。
カリフォルニア大学サンフランシスコ校の内分泌学者ロバート・ラスティグ氏は、カロリーの問題ではなく、砂糖の大量摂取は毒であると述べています。
しかし、どうしても甘いものを食べたい時ってありますよね?そんな時のおすすめをご紹介します。
高カカオチョコレートは、普通のチョコレートに比べて、糖質が低いため急激に血糖値を上げません。さらに、カカオに含まれるポリフェノールが、高血圧の改善に繋がることが確認されています。(産経ニュース参照:http://www.sankei.com/life/news/161111/lif1611110009-n1.html)
果物には単糖類である果糖が含まれていますが、他にもぶどう糖やショ糖、二糖類、多糖類なども含まれます。微量栄養素としてビタミンやミネラル、食物繊維、抗酸化作用のあるフィトケミカルなどの有効な栄養成分も含んでいます。
果物も果糖であるため、食べ過ぎると、糖の過剰摂取を招きます。そして果糖はブドウ糖よりも満腹感を感じにくい特徴もあります。
しかし、果物から摂取すると同時に水分も多く摂取するため、食べ過ぎにくいと言われています。(All About「果糖は太る?ブドウ糖と果糖の違いと注意点」 参照https://allabout.co.jp/gm/gc/438395/2/)
しかし、甘いものを食べると落ち着いたり、一時的に集中力が高まることもありますし、我慢がストレスに繋がることもありますよね?
今の生活の中では、よほど自給自足のような生活をしているか、時間とお金をかけて食材選びをしないと、正確に砂糖の量を把握することは難しいのではと思います。それだけ、今の社会にはどんな原材料がどれだけ使われているかが分からない既製品が溢れています。
逆に悩みすぎてそれがストレスになってしまっては元も子もありません。しかし、大切な家族の健康を守るために、小さな積み重ねが必要なのではないでしょうか。将来の健康状態を予測することはできませんが、日常の小さな選択で、
などなど、小さな積み重ねで、将来の家族の健康状態が変わるかもしれません。
日本医師会
https://www.med.or.jp/chishiki/doumyakukouka/002.html
一般社団法人日本糖質制限医療推進協会
http://www.toushitsuseigen.or.jp/carb-restriction
『1日3食をやめなさい』内海聡(2014年)
AGE測定推進協会
http://www.age-sokutei.jp/about/