ビタミンにミネラル、食物繊維と、野菜には体を整える栄養素が詰まっています。
野菜の栄養価は、旬の時期には特に高いという話を聞きますが、そもそも、旬じゃないのに食べられるのは現代の技術の進歩の賜物です。しかしそれと引き換えに、驚きのデータが出ているのです。
ほうれん草は野菜の中でも特に、栄養価が豊富な野菜です。ところが、科学技術庁「日本食品標準成分表」によると、可食部100gあたりの、鉄分の含有量、ビタミンCの含有量は共に低下しています。
1951年 | 1982年 | 2000年 | 2015年 | |
鉄分 | 13.0mg | 3.7mg | 2.0mg | 2.0mg |
ビタミンC | 150mg | 65mg | 35mg | 20mg(夏採り) 60mg(冬採り) |
この50年で、鉄分は6分の1、ビタミンCは10分の1以下にまで減少しています。
旬の食べ物は栄養価が高いと言われています。上記のデータは、「日本食品標準成分表七訂」のほうれん草の欄は、夏採りと冬採りが分かれて記載があります。(他の野菜にはこのように分けた記載は見られませんでした)
鉄の量こそ変わらないものの、ビタミンCの量は3倍の開きがあります。このことから、栄養価が減少している理由の一つには、旬ではない時期に短期間で育てられたからという理由が考えられます。
他には、化学肥料などの原因も考えられますが、その野菜により適した土壌や気候かどうか、が栄養価に与える影響は大きいと言えるでしょう。
旬のものは、栄養価が高いだけでなく、値段も安く、味も良いものです。「身土不二」という考え方は、その土地でその時期に取れた食材がもっとも体に良いという考え方です。
夏野菜には体の火照りを冷ます、冬野菜には体を温める効果があるように、旬の野菜にはその時期を健康に過ごすための効果もあります。
旬の食べ物は、スーパーなどでも安く手軽に買うことができますね。旬のものを選んで四季を感じると、食事もより楽しくなりますよ♫