2016年頃から、健康食品の一つとして注目を浴びているのが、大麦の一種である「もち麦」です。
主食のご飯に3割ほど混ぜるだけで、簡単にダイエット効果があり、高血圧や動脈硬化の予防が期待できることから、話題になりました。
大麦には「もち性」と「うるち性」の2種類があります。大麦には食物繊維が豊富で、日本食品標準成分表<七訂>によると、精白米の20倍含まれています!(可食部100gあたり:大麦押麦 9.6gに対し精白米 0.5g)
さらに、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維のバランスが良いというメリットがあります。食物繊維以外にも、鉄は白米の1.2〜5倍、カルシウムは3〜4倍含まれます。
「玄米も食物繊維って多いんじゃないの?」
と思った方はいませんでしたか?私も最初そう思ったので日本食品標準成分表<七訂>で100gあたりの栄養素を比較してみたところ、
水溶性 | 不溶性 | 食物繊維総量 | 鉄 | カルシウム | |
大麦押麦 | 6.0 | 3.6 | 9.6 | 1.0 | 17 |
玄米 | 0.7 | 2.3 | 3.0 | 2.1 | 9 |
精白米 | – | 0.5 | 0.5 | 0.2〜0.8 | 5 |
食物繊維に関しては、大麦の方が豊富でした!特に水溶性が豊富です。
鉄は玄米、カルシウムは大麦に軍配が上がりました。ちなみに他のミネラル群はどちらも豊富で、ビタミン群は玄米の方が少し多めでした。しかし、これだけでも大麦の栄養素の豊富さが伺えますね!
普段の白米ご飯に3割ほど混ぜるだけでも効果があると言います。それなら味もあまり気にせず試せるのではないでしょうか??
食物繊維には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」があります。それぞれ働きが異なるため、バランスの良い摂取が必要です。水溶性食物繊維は腸内細菌に分解され、生活習慣病や肥満、動脈硬化の予防、ダイエット、アンチエイジングになります。
もち麦に含まれる水溶性食物繊維のβグルカンには、血中コレステロールの低下、腸を整える作用もあります。
水溶性食物繊維が善玉菌により分解され短鎖脂肪酸が作られると、善玉菌のエネルギー源となり免疫力や、栄養の吸収を促進します。
ビタミン、ミネラル、アミノ酸をしっかり吸収できると代謝が上がり、健康的にダイエットにも繋がります。
東京慈恵会医科大学の創設者で、海軍軍人で医学博士でもある高木兼寛氏は、日本の疫学の父と呼ばれています。
日露戦争のさなか、脚気が流行して、海軍内では病死者が続出していました。そこで海軍軍医・高木兼寛が大麦を大麦を使った海軍カレーを発案。すると、脚気が撲滅。高木氏は「麦飯男爵」と呼ばれるようになりました。のちにビタミンが発見され、欧米では高木氏に対する評価は高く、
「ビタミンの父」とも呼ばれます。
大麦を用いた食事は、慈恵大学病院の病院食に承継されているそうです。
もち麦の里 食べて・知って・巡って(兵庫県中播磨県民局)
皆さんは、毎日の朝食には何を食べていますか?ご飯派の人も、パン派の人もいると思います。コーヒーだけや、何も食べない人もいるでしょう。
朝一番始めに食べるものでおすすめなのが、果物、または果物と野菜のスムージーです。
果物は、体内の解毒にとって欠かせない水分と燃料を与えてくれます。果物そのままが好きな人もいれば、ジュースにするのが好きな人もいます。お好みで自分に合った食べ方を選んでください。
スムージーのメリットは、1度でたくさんの量の果物・野菜を摂れることです。また、細胞を咀嚼するよりも細かく砕き、消化のためのエネルギーを稼いでくれます。体内で消化酵素を使わないので、腸での吸収が良くなります。
天然の、新鮮な野菜や果物は、体が必要とする栄養素を全て含んでいます。全く手を加えられていない自然の、新鮮な素材が、あなたの細胞を再生する活力になってくれます。
代表の芝山が、毎朝飲んでいるスムージーのレシピを紹介します!皆さんも是非お試しください。大変美味しく、大量の野菜と果物を摂ることができますよ。
<材料>(3人分)
芝山のブログも、是非ご覧ください(^ ^)
ここで紹介したいのは、制限の厳しい食事方法でも、ダイエット方法でもありません。我慢をしてストレスがかかってしまっては本末転倒です。少しの意識の違いで、消化は改善され、身体の中から変わってくれば、一番あなたにとって適正な体型を維持できます。
酵素とは、人間のあらゆる活動の潤滑油のようなもので、健康を支えています。その中で消化酵素は食べ物を吸収しやすいような消化するための酵素で、代謝酵素は日々のあらゆる生命活動を行うために働いています。
一般的な食生活をしている人は、その1日の消化に使うエネルギーが、フルマラソン(1600kcal)以上と言われています。消化にエネルギーを使いすぎては、代謝(ターンオーバー)や、仕事や勉強に使うためのエネルギーが足りなくなってしまいます。
あなたはこれまでに、こんな経験をしたことはありませんか?
実はこれらの問題は、食べ物の食べ合わせ方が間違っているために、消化に大きな負担をかけていることが原因です。ランチ後に眠くなるのは、消化にエネルギーを取られているためです。(もしくは、インスリンインパクトの原因も考えられます。)
風邪を引いた時に、食欲が減りませんか?これは、代謝にエネルギーを使うために、消化に回すエネルギーを減らそうとしているためとも言われています。
食べ合わせを改善すれば、消化酵素の負担が減り、代謝酵素がより活発になります。代謝酵素を活発化させることによって、
このように、たくさんのメリットが期待できます。
体に優しい食習慣は、食べる順番がとても大切です。1日の中で、消化の早い果物や野菜を早いうちに食べ、ご飯やお肉、魚、乳製品を1日の仕事が終わった後にいただきましょう。
食べ物は、種類によって消化のスピードが違います。一番速いのが「果物」です。自己消化もできるので、30分ほどで胃を通過してすぐにエネルギーになります。
次に速いのが「野菜」です。1〜2時間で消化でき、自己消化もできます。炭水化物は8時間ほど、肉などのタンパク質は12時間かかります。
この時に注意して欲しいのが、消化の早い果物を、遅い物の後に食べてしまうと、胃の中で渋滞が起き、果物の消化が進まなくなってしまいます。果物を食べるときは、できるだけ胃に食べ物が溜まっていない状態で食べることで、正しい消化をしてくれます。
新鮮な果物を食べるときはできるだけ胃の中が空の状態にしてください。特に朝のフルーツは、消化のためのエネルギーをほぼ使わずに、1日のエネルギーの補給ができるので、大変オススメです。
果物の消化が渋滞しないためには胃の中を空けておかなければなりませんでした。
具体的な時間の目安としては、野菜の後は2時間、野菜+炭水化物のときは3時間、野菜+タンパク質なら4時間、野菜+炭水化物+タンパク質なら8時間ほどは空けてください。
朝ごはんを食べなければ、1日の活力が出ないと思っていませんか?実は消化にはかなりのエネルギーを必要とするので、色々なものを朝から食べてしまうと、1日のエネルギーが消化に回されてしまいます。それを強いブラックコーヒーで無理やり体を目覚めさせるよりも、消化に良いものを中心に食べましょう。
朝には新鮮なフルーツを食べると、消化にもよく、すぐにエネルギーとして使える糖分も補給することができて、活動的になれます。もしくは、午前中は人間本来のリズムでは「排泄」の時間にあたるので、無理に食べなくても良いのです。
「野菜から食べると太らない」という話を聞いたことはありませんか?ここまで読んでもらえたら気がつくかもしれませんが、それが消化を助ける食べ方なのです。
効率的に栄養を吸収し、胃の中に残留物も残らなくなります。それが結果的に適正な体重にストンと落としてくれる食べ方です。
消化するのに大きなエネルギーも時間もかかるお肉や魚などは、夕食に食べるとエネルギーを浪費しない食べ方ができます。
1日の仕事を終えてから、残っているエネルギーで消化だけに集中できる時間に食べた方が、体にとっては負担が少ないということです。
ステーキとベイクドポテトの付け合わせを食べた例を挙げます。ステーキを分解するためには、酸性の消化液を必要とします。同時にベイクドポテトはアルカリ性の消化液を求めます。これらが同時に分泌されると、酸とアルカリが接触して中和。
どちらもうまく消化が進まないことになってしまいます。結果として消化不良や、胸焼けをする、といったことが身体の中で起きているのです。ですので、加工されたたんぱく質、炭水化物は、同時に摂取することはお勧めしません。同時に食べるなら、野菜やサラダをお勧めします。
野菜や果物は、自らを消化する酵素を持ち合わせています。納豆や漬物などの発酵食品も同じように自らを消化する酵素を持っています。
さらにこれらは胃の中でも特定の種類の消化液を必要としないので、どんな食べ物と一緒に食べても消化することができます。しかし、焼くなどの加工をされたたんぱく質や炭水化物は別です。
無理のある食生活をして、ストレスがかかってしまっては逆に体にとっては負担が大きくなってしまいます。できるだけ効率的な食生活を送るために、よく聞かれる質問についてまとめました。
お酒の飲み過ぎが良くないのは周知の事ですが、コーヒーや紅茶などのカフェインも、飲みすぎると中枢システムを刺激する物質ですのであまり良い事ではありません。心臓の鼓動を速め、血管に負担がかかり様々な疾患を引き起こす原因となり得ます。
とは言っても、それは1日に数杯程度なら悪影響は低いと言えます。リラックス効果をもたらすので、嗜好品はほどほどに嗜むのが心身にとって一番良い付き合い方です。
果物の果糖は、お菓子とは違った性質の糖分ですし、正しく食べている限り(タンパク質などの直後には食べないなど)、食べたいだけ食べても血糖値を上昇させる心配はありません。果物の中の糖分は、肝臓や体に吸収される際にインスリンを必要としないので、インスリンを枯渇させたり膵臓を弱めたりする事がありません。
また、同時に果物の水分も同時にとっているので、お腹がきつくなり、白砂糖入りの菓子と違い食べすぎる事がありません。また、アミノ酸、ファイトケミカル、ビタミン、ミネラルを豊富に摂取することで満腹中枢が満たされやすくなります。
万が一食べ過ぎても、菓子の場合のような悪影響はほとんど起こりません。
朝だけは腹持ちが良いお米を食べないと力が出ないのではないかと心配される方もいます。しかし、腹持ちが良いことが、栄養が十分に摂れるということではありません。
食べ物からエネルギーを得るには、まず消化をしなければなりません。果物を空腹時に食べれば、だいたい30分以内に消化され、すぐにエネルギーとして利用されます。お米の場合は消化に3時間はかかりますから、まず3時間は仕事や勉強などの活動ではなく消化にエネルギーが使われてしまいます。
同じものを食べるにしても、食べる時間帯、順番によっては、消化にかかる負担が変わるという事をお分りいただけましたでしょうか?
厳しい食事制限をするのではなく、1日の中で食べる時間やタイミングの見極めをするだけで、体重はストンと落ちていきます。健康的な食生活を是非送ってくださいね!
『フィット・フォー・ライフ ——健康長寿には「不滅の原則」があった!』(ハーヴィー・ダイアモンド (著), マリリン・ダイアモンド (著), 松田 麻美子 (翻訳))
この記事ではエネルギーとなる3つの栄養素と、そのための身体を動かす微量栄養素、その他の大事な栄養素について説明していきます!
3大栄養素 : ①炭水化物 ②タンパク質 ③脂質
微量栄養素 : ④ビタミン ⑤ミネラル
その他 : ⑥食物繊維 ⑦ファイトケミカル
これら全てのバランスが、健康な体作りにとっては重要になります。
エネルギーの元と言われる炭水化物ですが、実は糖質の塊です。お茶碗一杯のご飯に、およそ50g、角砂糖14個分の糖分が含まれています。500mlのコーラに含まれているのが約16個なので、ほぼ、コーラと同じ量の角砂糖を摂取していることになります。ある程度は必要だけど、なかなか不足しない。
生精米と、カロリーや糖質は大きく変わらないのですが、それを補うほどの他の栄養素をたっぷりと取れるのが、玄米です。ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富で、玄米だけでも色々な栄養素を摂取できます。ビタミンEは1.5倍、B1は5倍、B2は2倍、B6は3.5倍、食物繊維は6倍含んでいます。
タンパク質は人間にとって必要な栄養素ですが、私たちの体のタンパク質は、タンパク質を食べることによって作られているのではありません。食べ物の中のアミノ酸から作られています。アミノ酸には23種類の異なった種類があり、その全てが重要です。しかしこのうち15種類は体内で合成可能ですが、8種類は食べ物から補給しなければなりません。その8種類が「必須アミノ酸」と呼ばれています。これらは、果物、野菜、ナッツ類、種子類、発芽食品などから摂取していれば十分に補給が可能です。
タンパク質が消化された後は、その構成成分であるアミノ酸に一度分解されて初めて必要なタンパク質が合成されます。つまりタンパク質のアミノ酸成分の中に価値があるのです。
動物には、アミノ酸を作り上げる能力はありませんが、植物は空気、水、土からアミノ酸を製造することができます。肉食動物も、草食動物が摂取した栄養を摂取しているのです。人間の体にとっては、動物性のアミノ酸は分解して消化がエネルギーも時間もかかりますが、植物性のアミノ酸は吸収がとても楽なので、豆類などからのタンパク質の摂取をオススメしています。
本来、自然界に精製された油はないのです。また、人口トランス脂肪酸は「食べるプラスチック」とも呼ばれていて、血管を痛める原因にもなります。海外では制限がかかっている国もあります。
しかし脂質も必須の栄養素の一つです。そこでオススメするのが亜麻仁油です。不飽和脂肪酸で、必須脂肪酸であるオメガ3系のα-リノレン酸を豊富に含んでいます。しかし、加熱するとすぐに酸化してしまうので、加熱は避けてください。
森のバターとも呼ばれるほど栄養価の高いアボカドは良質な脂質で、オメガ3脂肪酸も豊富に含まれています。中性脂肪やコレステロール値の調整機能も持っています。
ビタミン・ミネラルは、3大栄養素をうまく使うための潤滑油のような栄養素です。また、食べたものをどれだけ効率的に吸収するか(バイオアベイラビリティ)を助ける働きを持っており、3大栄養素をうまく吸収するのを助けてくれます。3大栄養素と微量栄養素、どちらかが足りなくてもダメなので、バランスが大切です。微量栄養素は、野菜や果物から十分に摂取することができます
食物繊維は体内に吸収しないので、体外に出てしまうのですが、腸内の働きを助けるため、大切な栄養素の一つに数えられます。食べ合わせと消化の話やこの記事でもご紹介したように、消化は健康にとって大変重要です。それを助けてくれるのが食物繊維です。
ファイトケミカルという栄養物質をご存知ですか?抗酸化力を持った栄養素として研究が進められています。野菜や果物、豆類など、植物性食物から発見された成分です。植物は動物と違って、その場から動かずに外敵から身を守らなければなりません。そのための「抗酸化作用」や「抗菌作用」など、自己防衛のためにファイトケミカルを体内で作り出しています。
ルテイン(ほうれん草やブロッコリー、ケール等)や、ポリフェノール(赤ワイン)、カロテン類(ニンジンやかぼちゃ等)、フラボノイド(大豆等)など、その種類は数千にも及ぶと言われています。
3大栄養素 : ①炭水化物 ②タンパク質 ③脂質
微量栄養素 : ④ビタミン ⑤ミネラル
その他 : ⑥食物繊維 ⑦ファイトケミカル
以上の7つの栄養素のバランスをとって、健康的な食生活を送ってください!